本のまとめ「読むだけですっきりわかる世界史中世編(後藤武士)5」
宋と北方民族の台頭
10世紀からモンゴル台頭前夜までの中国と周辺民族について
遼
中国東北部、遊牧民族の契丹族長の耶律阿保機が遼を建てる。三代目の時に華北の燕雲十六州の割譲を受けた。中国初の征服王朝。モンゴルは部族制、中国は州県制の二重統治体制。ウイグルと中国両方の文化が影響。契丹文字など。
宋960-1279
将軍の趙匡胤。文治政治への転換。科挙を整備。軍事力が低下し遼に支配下になる。澶淵の盟。官戸や形勢戸と呼ばれる科挙合格者となるような地主層が力を持つ。西北からはソンツェンガンポ率いる吐蕃。チベット仏教。観世音菩薩の化身=ダライ・ラマ。吐蕃やウイグルを破った西夏も宋の脅威となる。
宰相、王安石の新法。
農業商業の保護と財政健全化、富国強兵。
農業:青苗法、禁輸法 商業:市易法 税:募役法、方田均税法 軍:保甲法、保馬法
支持する新法党VS否定する旧法党
金1115~1234
契丹支配下の女真族の族長、完顔阿骨打が遼から独立。遼を滅ぼす。遼の皇族、耶律大石が西遼を建てる。宋も滅ぼし金の王二人を連行する。靖康の変。
南宋1127~1279
金から逃れて江南に設立。和平派の秦檜VS反対派の岳飛は秦檜の勝利。金の支配下にはいり後の中国から蔑まれる。金は遼と同じく二重統治体制で遊牧地区では猛安ぼうこくせい。
文化
宋の首都開封は商業発達。市場の草子、小都市の鎮、商人組合の行、手工業組合の作。会子や交子という紙幣。南宋後は江南発達。陶磁器の白磁や青磁。文治政治で学問発達。周敦頤に始まり大成させた朱熹(朱子)の宋学(朱子学)。文学、司馬光の資治通鑑。欧陽脩や蘇軾。美術、院体画や文人画。禅宗や全真教。のちのルネッサンス三大発明の活版印刷、羅針盤、火薬はすでに宋の時に実用化。後にイスラムからヨーロッパへ伝わる。